保険会社は、払い込みが終わった契約者は、お客さまと考えていない!?

保険会社の闇

保険料の支払方法

保険契約って「年払い、月払い、一時払い」など、同じ保険の内容でも、支払う方法は無数にあります。

例えば、30歳男性が、医療保険 入院日額5000円で終身保障という契約する場合は、
支払方法は、終身払いと60歳までに払うというような選択ができます。

終身払いであれば月2400円、60歳までに払い終えてしまう場合は、月4000円とかいうイメージになります。

これは、契約の支払総額がほぼ同じで何回払いの分割にするかということに等しいイメージなんですね。

60歳払いだと、30年間(30歳から60歳まで)あるので、支払額は144万円=30年間×12か月×4000円になります。

終身払いは144万円を平均余命(例として80歳)を基準にして支払総額を考えています。 
終身払いの保険料=144万円/50年間(30歳から80歳まで)×12か月)となり、2400円になります。

「60歳払い込み」と「終身払い込み」だと、いくら変わる

上はざっくりなイメージです。

当然ですが、「終身保障-60歳払い」などの先払い方が総額はお安くなる場合が多いです。

実際の保険会社で比べてみましょう。

2023年6月現在 販売されている医療保険を 価格.com、保険市場で抜粋してみましょう。
※はなさく、オリックス、あんしんの3社をピックアップの商品ですが、内容は「入院日数60日 入院日額5000円 手術・先進医療付き」は同じですが全くプランではないです 。

各社サンプルプラン 30歳男性

「入院日額5000円‐終身払い」の保険料保険会社名
1,249円はなさく生命
1.315円オリックス生命
1,404円東京海上あんしん生命
「入院日額5000円60歳払い」の保険料保険会社名
1,982円はなさく生命
2,483円オリックス生命
2,109円東京海上あんしん生命

60歳払いがお得な場合

3社の中で、サンプルプランの保険料が一番安かった「はなさく生命」を見てみましょう。

合計保険料のシュミレーション
現在、30歳の男性の平均余命は約81歳ですので、人生残り51年ですね。

 はなさく生命の終身払いの場合        51年×12カ月×1249円=76万4388円※
   ※平均余命までの契約の場合
 はなさく生命の60歳払いの場合        30年×12か月×1982円=71万3520円

平均余命まで支払った(生きた)場合、5万ほどお得な感じですね。 長生きすればするほど差は開きます。60歳払いは保障は終身ですが、保険料は60歳以降は払わないからです。

60歳払いがお得とはかぎらない

終身払いと60歳払いでは60歳払いの方がお得に感じますよね。では、今度は「オリックス生命」を見てみましょう。

合計保険料のシュミレーション 
先ほどと同じく、30歳の男性の平均余命は約81歳ですので、人生残り51年ですね。
  
オリックス生命の終身払いの場合        51年×12カ月×1315=80万4780円※    
※平均余命までの契約の場合  
オリックス生命の60歳払いの場合        30年×12か月×2483円=89万3880円

おや! 60歳払いのほうが総額が高いですね。
会社によって、得意、不得意な分野がちがいます
また、同じ会社でも 商品によっても違うので、一つずつ確認していくべきですね。

同じ保険に入ってるのは、数年程度

一見、お得そうに見える「60歳払い」ですが、会社や商品によって違うことがわかりました。では、飯作生命のような「60歳払い」がお得な会社を選んで契約すればいいかというと、そうとは限らないのです。

理由は多くの人は保険を数年でやめるからです。人は飽きる生き物です。スマホや携帯を見るとわかりますが、3年から5年で新品に機種変更している人多くないですか?
保険もそうなんですよね。 ですので、せっかく前払いしても60歳までにやめてします。

先払いした分は戻ってきません(保険会社に寄付したようなもんですね)。はなさく生命で例にとると本来は毎月1249円でいいところ、毎月1982円払って、途中で解約(60歳前でやめる)したパターンです。

このパターンは保険会社が一番もうかります。 一般的な収入の30歳男性に、このパターンの医療保険で日額1万円とかすすめてくる営業マンに出くわしたら、二度会わないことをお勧めします。顧客の将来のことを考えていないのがよくわかります。

では、どのようなパターンがいいかというと、一般的な収入の30歳男性の例で入院日額10000円の場合では「入院日額7000円の終身払いと入院日額3000円60歳払いを2つの契約にわける」とかにするとかがいいですよね。 

これは数年後に見直しする部分(入院日額7000円)と60歳まで辞めない部分(入院日額3000円)を分けるわけですね。

保険会社にとって、うれしい解約

今日の本題です。保険会社の目線で見るとこんなことお客さんがしてくれたらラッキーなんですね。

  1. 60歳払い(前払い)をしてくれたお客さんが途中解約してくれる。
  2. 60歳まで支払いを終えたお客さんが、解約してくれる。

60歳払い(前払い)をしてくれたお客さんが途中解約してくれる。

先払いでいただいている保険料を、お客さんが自らやめる(前払い分は放棄する)言ってるのですから、ラッキーですよね

60歳まで支払いを終えたお客さんが、解約してくれる。

60歳まで支払いを終えたお客さんは、今後保険会社に支払いはしませんが、保障は一生続きますから、入院たり手術をしたりした場合、お金を受け取ることが可能です。お客さんも高齢になりこれから保険が必要というタイミングです。逆言えば保険会社は今後お金を払わないといけないタイミングです。
貰うものはもらったから早くやめてほしいと思うのも当然(ひどい話です)

60歳で支払いを終えたお客様には、アフターサービスの扱いがひどかったりします。

例えば

不便、優良サービスがうけられない

・インターネットでの手続きができなかったり(古い契約だからではありません)

・コールセンターでのみ対応契約とされたりして 

・社内システムで手続きが簡単にできなったり、顧客名簿が別に管理され、保全(アフターサービス)対象から外されたりしています。O社、S社

「新規契約に変更」や「解約を勧奨」

・少々強引な営業をかけてもOKな顧客名簿として配られたりします。A社

保険会社の裏の顔

闇は深いですね。
今回は、60歳払い(前払い)が必ずしも徳ではないというお話でした。
保険料という部分だけでなく、そもそも保険会社が将来好まない契約体系だからです。
「絶対にやめない」「サービス面で意地悪されても我慢する」など屈強な意思も必要というお話でした。

対応策は、友人の保険代理店やFPを探すか、自分で知識を身につけるしかないというのが現状ですね。

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